こんばんは。
いまだ逃避行中のカニ&ゾウお姉さまsに替り、今宵もアヤンティーヌです。
よろしく御願いします。
暑がり&汗かきなので、カジュアルなら9月いっぱいは夏着物でよし(色と柄には気を付けながら)!
というのがマイルール。
とはいえ、蜻蛉、撫子、萩、桔梗......夏の終わりから初秋のモチーフもそろそろ仕舞い時でしょうか。
もうすぐ「秋本番コーデ」の季節ですね
昨夜に引き続き、東京どらやき探訪。
今夜は、
うさぎやの系譜
どら焼きの名店「うさぎや」。
2枚の皮に餡子を挟む形を確立したのは上野のうさぎやが最初、というお話もききます。
「上野 うさぎや」の、娘さん(長女)が阿佐ヶ谷に開いたのが「阿佐ヶ谷 うさぎや」、息子さん(三男)が日本橋に開いたのが「日本橋 うさぎや」とのこと。
うさぎやのどらやきの特長の、吸い付くように滑らかで均一な焼き色のもちもちとした生地は同じですが、レシピ等もオリジナル要素が加味されて、それぞれ特徴のある美味しさです。
上野 うさぎや(水・休み)
大正2年(1913年)創業
1個 230円
賞味期限は翌日
砂糖、小豆、小麦粉、全卵、ハチミツ、水飴、膨張剤
阿佐ヶ谷 うさぎや(金土・休み)
昭和25年(1950年)創業
1個 216円
賞味期限は3日
あずき、砂糖、小麦粉、卵、みりん、蜂蜜、水飴、塩、膨張剤
日本橋 うさぎや本店(土日祝・休み)
日本橋 うさぎや中央通り店(日祝・休み)
昭和23年(1948年)創業
1個 220円
賞味期限は翌日
もしも東京から遠く離れた土地に引っ越して、
「東京に行ったらうさぎやのどら焼きをお土産に買ってきてあげるよ。どこのうさぎやがいい?」
と聞かれたら、なんて答えようかなあ。
なぁんて思いながら、それぞれのうさぎやに行ってきました。
同じ日の、ほぼ1時間以内に全店をまわって購入。自宅への運搬中にかかった圧力で多少つぶれたり変形したりはしていると思うので、その辺はご容赦を。
まずは、はむり、はむり、とどれも半分までいただきます。
モチモチ感が1番強いのは阿佐ヶ谷。
大きさと餡子の量が多いせいもあるかとは思うけど、満足感が大きいのが日本橋。
上野は、甘さ控えめ調和のとれた優しい味。
3つを一口ずつ、何回か周回して食べてみると、断トツで小豆の香りと餡子の甘味が強いのが阿佐ヶ谷。粒感も一番あります。
日本橋は、餡子に奥行きがあり、そこはかとなく塩味とフルーティな酸味にも似たものを感じ、水分も多め。そして、餡子の甘さより先に皮の香ばしさと味が前に出てくる感じ。皮の「風味」を強く感じます。
上野は皮と餡子どちらかが際立つのではなく、まさに両方のバランスが良い「どらやきの味」。
それでいて、餡子だけを食べてみると、上野が一番小豆の存在感が強く、皮だけを食べてみると、上野が一番粉と蜜の「皮の味」が強い。
上野は、シーソーのバランスがまさにぴたりと合っている感じ。
どら焼きの黄金比のような味の上野も、
色白モチモチ小豆の甘さのたった阿佐ヶ谷も、
ちょっとやんちゃな味の濃いカステラにみずみずしい餡子たっぷりの日本橋も、
どれも美味しい。
質問の答えは、
「全部のうさぎやのどらやき買ってきて」
です。
東京どらやき・番外編
新宿 時屋(無休)
小 1個 190円
中 1個 300円
賞味期限は4日(密封パック入りは6日)
昭和23年創業。
藤子・F・不二雄先生の好物だったというこちらのどら焼きは、ドラえもんに出てくるどら焼きのモデル。それにしても、喧噪の新宿駅のすぐそばにあるのに、そこだけ切り取って時を止めたかような時代感のある店構え。水分少な目の甘さの強い餡子と弾力のある皮。そうそう、昭和の家庭で食べたどら焼きはこんな味だった。
喫茶で生クリーム入りどら焼きと御抹茶をいただきました。
注文が入ってから、中サイズのどら焼きの皮に、餡子と生クリームを挟んで供されます。時屋のどら焼きは、皮も餡子も水分少な目なので、ゆるめの生クリームが挟まれると、ちょうど良いしっとり感が生まれて美味しい。
時屋でのこの日(8月某日)のコーディネート
7、8年位前に購入した栗山工房の金魚柄の麻の名古屋帯を合わせて。
帯留めは「五福」のかき氷、
根付はブリキの金魚のおもちゃのミニチュア、
帯揚げは加藤萬。
バッグは、小花柄のリネンとデニム生地をパッチワークして、ミニグラニーに仕立てたもの。
ところで。
関西方面で、どらやきのことを三笠というのは、奈良の三笠山のなだらかなラインが、どら焼きのようだからとのこと(昨日も書いたけど)。
帯のお太鼓山も、まっすぐより、少し傾斜のあるなだらかなラインがある方がいいな、と、私は思うのです。
なので作り帯を作るときは、お太鼓山が「いかにも」作り帯って感じの真っ平らでなく、
「どらやきのような」、ゆるやかな曲線が出やすいよう、後ろにタックを取っています。
これまでは、このお太鼓裏のタックを細かく3ヶ所とっていた(例・赤)ので問題なかったのですが、今年作ったものには、手抜きして真ん中に大きめに1ヶ所だけ(例・青)。
・・・で、昨日の「東京5大どらやき」とともに撮影した、この夏仕立てた自作の作り帯の着姿なのですが。
写真で見ると、
って感じです
「手抜き」のツケが如実に現れた結果が、写真のお太鼓山の真ん中のカックンです。
青地の萩柄の帯だけは3タック。ややよれってるけど、一応これが私の理想の三笠山ライン。
ちなみに写真まん中の朝顔の帯は、お太鼓を大きく(長く)作りすぎたので、タックは影響せず、山がのっぺりと平らになっていて残念な感じに
さらに、作り帯を着用するときに使う、このトンボ(飛行機?お太鼓留め)。
私、これを、お化粧室に行く度にグイグイ上に押し上げる癖があって。
何度か押し上げてるうちに、タック部分がせりあがって、さらにとんがりができてしまうという悲しい現象が。
結局このあと、お太鼓部分だけ作り直し、どの帯にもタックを3つ取りました。
それにしても、作り帯はかさばるので収納方法が悩みです
ボルドーの綿レース着物にアンティークの虫籠の刺繍帯。秋虫もいます。
水色の虫籠のすぐ上に、致命的な大きいシミがあって、悉皆屋さんに出してもどうにもならなかったので、確実ににそれを隠せるようにつくり帯にしました。
栗蒸し羊羹の根付け帯飾り。
帯揚げは、上の写真の、撫子と朝顔の着物を帯にしたあとの残り布を、150㎝くらいになるようにつないだもの。
そんなコーデで今日出掛けたのは。
今宵も最後までお読みいただきありがとうございました。
またいつかの夜に。
おやすみなさい。
ありがとうございました