ムサシ2021その12(ネタバレあり) | ボクの奥さん

ボクの奥さん

ボクの奥さんは、半世紀に渡る甲斐よしひろさんファン。このブログは、主に彼女の『甲斐活』について綴っております。

まいさんから、高貴なお方と自分との間に生まれた子供だと知らされ動揺する小次郎を見かねてか?
武蔵が「お気は確かか?いったいどうなさったというのか?」と割って入ると
まいさんは「小次郎殿との果たし合い、やはりなさるおつもりなのですか?」と訊き返し

「ああ、明日の朝な」との返事に「いけませぬ!
皇位継承順位第十八位の、やんごとなきお方と果たし合いなどなさってはいけませぬ!」と猛反対
それでも武蔵は「いいや、天才佐々木小次郎の剣が上か、某の努力の剣が上か
この決着はつけなければならぬ!」と譲らず…

「もしも、もしもですよ、第一位から第十七位までの御方々に何かあれば
武蔵殿は、畏れ多くも…帝と刃を交えていることになるのですよ」という、まいさんの言葉に
…って、そんな17人もの高貴な方々全員に何かあるとは思えないけど(笑)…
宗矩殿が「理屈から言えば、確かにそうなる
帝に刃を向けるのだから、お主は賊軍中の賊軍、それも史上最悪の大悪人よな」と援護射撃

これに対して武蔵は「小次郎が、その第十八位だという証はあるのか?」と反論
当の小次郎も「そう!何か証があるのか?思いつきのデタラメを言うでないぞ!
(武蔵に)お主も言ってやってくれ!このおばさんは何か企んでいる!」と追及するも
「ああ!『お腹にやや子が出来たようです』と申し上げた時
お父様も『何を企んでいる』とおっしゃった。お父様と生き写し!」とはぐらかされ

再び武蔵が「小次郎は、すでに一昨日には、ここ宝蓮寺に姿を見せていたではないか!
…にも関わらず、なぜ今まで放っておいたのか?」と訊ねると
まいさんは「一昨日、あなたが宝蓮寺に現れた時から、もしやと心をときめかせ
茶碗を持つ手の動きにも、土を踏む足の運びにも
空を見上げる時の眉の寄せ方にも、目を配って来ました

そして、もしやと思っては、まさかと打ち消し
ひょっとしたらと飛び上がりそうになる心ノ臓を、いくら何でもと押さえ込み…その繰り返し
ところが、先ほど何気ない話の中で、平心殿が、こんなことをおっしゃった」と話したトコで
平心さんが「はい『小次郎殿は欠けた手鏡をお守りにしておいでのようです』と申し上げたのです」と明かし

「そのどこが証なのだ?」という武蔵の質問に
「越前のお生まれ、当年二十九、そして欠けた手鏡!
私も欠けた手鏡を肌身離さず持っております(…と、その手鏡を取り出して)
国分寺から旅に出る時に、次仁親王様から頂いた都の手鏡を二つに割り
その片方を蝉丸殿の紅葉のような手に握らせました
小次郎殿の鏡と私の鏡、必ずピタリと合うはず。さあ、お守りをお出しなさい」と説明

胸のお守りを押さえたまま呆然としていた小次郎が、そろそろとお守りを外し
中から欠けた鏡を取り出そうとするのを、武蔵は「出すな!」と止め
まいさんは「蝉丸や、お渡し!」と子供を叱る母の如く命令
「小次郎、渡すでない!」という武蔵の声は聞こえないかのように、小次郎が鏡を渡すと
「おお!良い子!良い子!」と褒めて、両手に持った鏡を近づけて行くまいさん

そして…「合いましたよ、小次郎殿!ぴったり合ったのだよ、蝉丸!
これは間違いなく御仏のお導き!蝉丸や『母さん』と呼んでおくれ!」と歓喜するも
小次郎は「第十八位…」と呟き倒れてしまい…(苦笑)
その小次郎を皆で客間に運び込んだあと、沢庵様は、まいさんに「積もる話は山とあろうが
明日、参籠禅が開けてから、ゆっくり話の花を咲かせるが良かろうぞ」と告げ

まいさんは、武蔵に「あの子をここへ導いて下さったのは、あなたです。ありがとうございました
その上に、厚かましいお願いでございますが
二十六年ぶりの、あの子との水入らずの毎日を
どうか、この老いた母親にお恵み下さいまし」と頭を下げると

武蔵は「ご苦労をなさいましたな。米阿弥、鴇阿弥、木阿弥、鮭阿弥、水戸阿弥、沖阿弥
そして舞阿弥…土地を七つ、名も七回変えて…
ご苦労が報われて、本当に良かった!ねぇ、小次郎殿の『母さん』」と返し
まいさんが「まあ!ありがとうございます!」と再び頭を下げていた時

ふいに、客間の布団の上で起き上がった小次郎が「第十八位…」と、また倒れてしまい(苦笑)
まいさんは「昔から、寝つきの悪い子なんです
ちょっと寝かしつけて参ります。蝉丸や、蝉丸や…」と客間へ向かい
武蔵は何か考え込む様子…で、ついに第2幕7場「仏(第3日・真夜中)」に突入

草木も眠る丑三つ時、小次郎はもちろん、武蔵が寝ているのを確認したまいさん
乙女さんと二人で、石段の方へ向かっていたら、遠くで稲光が光り
ちょっと立ちすくんだ乙女さんに「どうしました?」と訊ねると
乙女さんは「遠くで稲光が…生きていた頃から、雷が嫌いなんです」と謎の返事…?

二人が立ち去ったあと、武蔵が、大小4振りの刀を抱えて、客間に入り
「小次郎、起きよ!目を覚ませ、小次郎!」と扇子で小次郎の肩を突っつくと
上半身を起こして「第十八位…」と小次郎(笑)
武蔵が「お主には、そのような勿体ない血は流れておらぬ!」と告げるも
「鏡が合って、第十八位…」と呟き(笑)

「その鏡の謎、それはわしにもまだ解けていない
だが小次郎、わしら二人は何か知らん途方もない者どもの罠に嵌まっている
そいつらの正体を突き止めれば、鏡の謎も自ずと解けようぞ!」という武蔵の言葉にも
「解けない内は、第十八位!…母上は何処か?」と魂を抜かれたような様子(苦笑)

そんな小次郎を、武蔵は扇子でピシャッ!と叩き
「普段のお主であれば(ピシャッ!)こう打ち込まれれば、サッと躱して
目にも止まらぬ速さで打ち返してくるはず(ピシャッ!)
それがどうだ(ピシャッ!ピシャッ!)隙だらけではないか!(ピシャッ!)

あのまいという女は、お主の母では(ピシャッ!)な(ピシャッ!)い(ピシャッ!)
全く打ち放題、打たれ放題ではないか!かつての佐々木小次郎は(ピシャッ!)
どこへ行ってしまった(ピシャッ!)のか(ピシャッ!ピシャッ!)

小次郎、よいか?よく聞くのだぞ!あの女に先ほど罠を仕掛けてやった(ピシャッ!)
見事に嵌まってくれたぞ(ピシャッ!ピシャッ!)
あの舞い女は、あの長い身の上話の中で、巡業地は十、変えた名前も十と言った
今のその様子では覚えておらぬだろうが…よいか?あの女はこう言っていたのだ

一つ、越中富山で薬阿弥(ピシャッ!)、二つ、越後で米阿弥がピシャッ!」
三つ、佐渡で鴇阿弥(ピシャッ!)、四つ、秋田で木阿弥(ピシャッ!)
五つ、三陸宮古で鮭阿弥(ピシャッ!)、六つ、仙台で笹阿弥…」
…とピシャッ!とやろうとしたトコで、逆に小次郎からピシャッ!とキツ~イ反撃(笑)

奥さんが観た大阪公演では2日間とも、溝端淳平さんの返しが見事にヒットし
藤原竜也さんが本気で痛がっておられたらしく
それをご覧になった溝端さんは、笑いを噛み殺していらしたんだとか…(笑)

ともあれ…武蔵が「やっと普段の小次郎に戻ってくれたな
では、七つ、常陸で水戸阿弥、八つ、銚子で沖阿弥、九つ、浅草で海苔阿弥」と続けると
「最後がこの鎌倉で舞阿弥…しかし、その巡業先と阿弥号がどうしたというのか?」と小次郎

武蔵が「よく聞けよ、お主が皇位継承順位第十八位で、のぼせ上がって失神したあと
わしは、最初の越中富山の薬阿弥と、六つ目の仙台の笹阿弥、九つ目の浅草の海苔阿弥
この三つを、わざと抜かして、あの女にこう聞いたのだ
『巡業先は七つで、名前の阿弥号も七つですね?』とな」と説明すると

「それで、母上の答えは?」と訊ねてしまい、またまたピシャッ!とやられ(苦笑)
「しっかりしろ!あの女はお主の母ではなく、ウソつき女なのだよ
よいか?わしの、わざと間違えた問いに、あの女は『うん』と大きく頷いたのだ!
どういうことか判るな?」と言われて、ようやく正気が戻って来たみたいで

「我が子と泣いて別れた、悲しい辛い旅…
その最初の巡業地を忘れるのはおかしい
仙台は、大当たりを出した所、ひと月も日延べしたと言っていたはず…
なるほど、少しは読めて来た」と答えるのへ

更に武蔵が「あの女は、自分で言った旅はしていない。その場の思いつきを並べていただけだ
そう見当がついて、この三日の内に起きたことを、一つ一つ思い返してみた」と話し始めるや
「待て!足を結び合っていれば、自ずと友情が芽生えるという
柳生宗矩殿のお策、あれはおかしい」と気づいた模様

武蔵も「今思えばウカツ!お主からの果たし状で気を張り詰めていたせいで
つい見逃してしまったが、あんな馬鹿げた策が柳生新陰流にあるはずがない」と返し
そこから二人は「父親の仇を打つ寸前に、太刀を投げ捨てた乙女殿…
ああ、あれは、わしらに恨みの鎖を断ち切れと言っていたのだな」とか

「侍に刀を抜かせてはならぬという沢庵大和尚の構想も
わしら二人に、刀を抜くなと諭していたのさ」とか
「平心坊は、ひたすら仲直りを押し売りしていたが
あれも、わしらに許し合って友達になれと、そう説いていたんだな」

「仕上げが、偽の母子ご対面よ。お主を雲の上の
そのまた雲の上の貴いお方に仕立て上げて、わしに斬らせぬよう企んだ」
と、思い当たる節を次々と挙げ出したものの
「誰が?何のために?」は依然として判らず…
そして、このあと、いよいよクライマックスを迎えます♪