甲斐バンドが、年間100本ものライブを行っていた頃、
甲斐さんは『アンコールには這ってでも出る!』と言っていたそうだ。
単純計算で3日に1回!
それも移動時間は別にしての話…
中島みゆきさんに『プロレスの巡業か?!』と言われたのも無理はない(苦笑)
ホントに這ってステージに上がったこともあったらしいが、
そうでなくても、全ての曲が終了し、拍手に応えながらステージを下りる時に、
ステージ袖でバスタオルを広げて待つスタッフの方へ
よろめきながら倒れ込むように歩いて行く姿は
何度も見たことがあると言う。
スタンディング・オベイションが定着する前は、
早ければライブ後半、大抵はアンコールから、
観客が立ち上がり、ステージ前に殺到するのが常態だったそうだ。
それまでは座ったままで我慢しているから、
溜め込んだエネルギーが、一気に爆発する訳である。
実際にケガ人が出たことも度々あったらしいし、危険なのは勿論、
前方の席の客だけが、ステージに押し寄せて、後ろの客は置いてきぼり…
その頃の話じゃないけど…
奥さんが珍しく最前列を引き当てて、緊張気味に席に着いたら、
エプロンやオケピがある訳でもないのに
ステージまでが、物凄く遠かったらしい(笑)
たまたま、隣の席にその会場の地元ファンの方がいて、
『このホールではライブ中、徐々に前へ出て行くのが当たり前』と言って、
本当にライブ中、奥さんの背中を押すようにして、
ドンドン前に引っ張り出してくれたそうだ。
ステージの縁ギリギリの所で、甲斐さんを見上げ、夢心地だった奥さん(笑)
本編が終了し、ふと後ろを振り返ってビックリ!
2列目の人達が物凄く遠かったらしい(爆)
あれはダメだよね…甲斐さんから見たら、バランス悪過ぎだよ(苦笑)
きっと甲斐さんは、そんなバランスの悪さや、
アンコールだけ大騒ぎするようなライブが嫌で、
スタンディング・オベイションを広めて行ったのだろう。
ある町でアコギライブを演った時のこと…
本編の後半にいきなり、地元の方と思われる年配の女性が、
花束を持ってステージに歩み寄ったが、
警備員に止められ、席に戻されたそうだ。
アンコールで登場した甲斐さんが、
『今なら(警備員もいないから)良いよ』と
先程の女性をステージ際に招いて、花束を受け取ったことがあったという。
甲斐さんは真っ赤な顔で、
『初めて受け取ったけど、もう二度と受け取らないから、勘弁してください!』
と照れまくっていたそうだ(笑)
その直後に始まった曲は、『きんぽうげ』だったらしいが、
奥さんは涙が止まらなかったのだという。