人生で3度死にかけた話 | 地方都市は死なず! 滝沢いっせい ブログ爽創通信  *09016693890*kpissey@rf6.so-net.ne.jp*

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上越市議会議員滝沢一成のブログです! 日々感じたこと、考えたことを、できるだけ素直に書いてゆきます。
滝沢一成のテーマは「雪」「老い」「貧困」、これらを追及します。

人生で3回死にかけたことがある。
というか、死んでもおかしくなかった瞬間だ。

ひとつは25歳のとき。
朝の甲州街道千歳烏山あたりでのこと。バイクで走っていたら、突然横道から爺さんが運転する自動車が飛び出してドーンッ。吹っ飛ばされてどすんっと落ちたら道路の中央線、目の前10㌢を対向車線のクルマがズカッと通り過ぎていった。怪我は大した事なかったが、あと10㌢で間違いなく死んでいた。

2度目は、29歳新婚旅行でドイツに行った時のこと。
空港でレンタカーを借り、外のアウトバーンに乗り出した途端に、猛スピードのベンツにぶつかりそうになる。
相手がハンドルを切ってくれたから大事に至らなかった。ベンツの男性の鬼のような形相を今でも覚えている。

3度目は40歳ころか。
アメリカテキサスに動体の零戦とP51を撮影しにいった時のこと。
小さな空港でのいちにちがかりの撮影が終わった夕方、ベースのミッドランド空港に戻るパイロットが「ヘィ、ディレクター。乗って行くかい?」と誘ってくれた。
乗る!とホイホイ私は撮影機テキサンの後部座席へ。撮影用に座席が後ろ向きに付いている。キャノピーは外されてむきだしだ。
乗り込んで安全ベルトを締める段になってどう締めるのかよくわからない。もたもたしているうちに、タキシングが始まる。ええいままよ、こうだろうとはめていたら、あっという間に離陸。
パイロットは私を喜ばせようと?あるいはビビらせようと?撮影時にはしなかった宙返りを何度もする。後ろ向きなので逆G、体が押し付けられるのではなく、逆にシートから浮いてしまう。声もでない。胸のポケットに挿していたボールペンがピョーンッと飛んでいく。
もし安全ベルトをちゃんとはめることができていなかったら、間違いなく私の身体はボールペンと同じように空中に放り出され、あわれテキサスの土漠に落ちて肉袋になっていたことだろう。着陸後そう思い、血の気がひいた。

時々思うのだ。いまこうして生きているのは本当のことではなく、あの三度のうちどれか一つが本物で、死にかけた自分が走馬灯のように「あったかもしれないその後の人生」を見ているだけではないのかと。

こう書きながら、少し戦慄する。書いたことで、その「現実の」瞬間に引き戻されるのではないか。
夢の終わり、である。
まだもう少し生きたいので、勘弁してほしい。