上越市に競艇舟券売場ができるのか? | 地方都市は死なず! 滝沢いっせい ブログ爽創通信  *09016693890*kpissey@rf6.so-net.ne.jp*

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上越市議会議員滝沢一成のブログです! 日々感じたこと、考えたことを、できるだけ素直に書いてゆきます。
滝沢一成のテーマは「雪」「老い」「貧困」、これらを追及します。

上越市の皆さんは、もう大体の方がご存じだと思いますが、いま俄かに「競艇券売所」(通称舟券売り場)が上越市に設置される案が浮上しています。
新潟日報が先々週スクープし、その後地元紙やWEBニュース等でも取り上げられました。今朝の読売新潟版にも大きく載っています。


まずその概要です。基本情報は、競艇振興センターによるものです。

場所は富岡のウィングマーケット。

場外舟券売り場「オラレ上越」という名称だそうです。空き店舗およそ100坪に舟券窓口を4~5か所設け、レースを映す大型モニターと観戦用のいすを設置、常時50~60名が滞在できるようです。(造作の詳細は不明)

年間350日以内の営業。1日平均336人が来場(想定)。年間9億1千万円の売り上げ見込み。売り上げの2パーセント程度が市に還元される。約1800万円

市が空き店舗を借り上げ、売り場の運営業者(センターからの委託業者)に転貸。市に初期投資の負担は無い。




この話、もう解禁となったと思うので書きますが、昨年の秋にはすでに噂を聞いていました。「そんな突拍子もないこと通るわけ無い」と思っていましたが、ここに来て俄かに現実味を帯びてきたのです。

昨日の産業観光部長の答弁では、昨年11月末に振興会側から市担当者に挨拶、12月下旬に市長に挨拶があったという事です。その前後、市役所の担当者や議会関係者も、競艇振興会の関係者と一緒に地元を回ったという話も伝え聞いていますが、本当か分かりません。




一昨日18日夜、計画地近くの富岡の皆さんに説明会がありました。またそれに先立ち、昼ウィングマーケットの経営者団体にも説明があった模様です。市の産業振興課長も立ち会い、説明したようです。

以下伝わってきた話ですので一部正確ではないかもしれませんが、その説明会での話で気になった点を挙げます。




●町会長が非常に熱心であるように見受けられること。

「役員には説明済み、半ばいいのではないかという事で説明会の運びとなった」「青少年健全育成協議会長にも『青少協としてはいいと思う』と言われた」「富岡小学校長にも話をした」「(今後の説明のプロセスは?との住民の質問に)説明の必要があれば集まってもらうなり、役員会で決めるなりする」「(全体で話をする機会を作ってほしいとの住民の要望に)必要であれば作る」といった発言をされたようです。

私の耳にも、もう富岡は受け入れで固まったらしいという話が聞こえてきていましたが、本当に住民の皆さんの大方の合意は出来ているのでしょうか。役員の皆さんだけが判断したわけではないと思いますが。




●競艇振興会の認識不足があるように見受けられること。

「(近くに小学校や保育園があるのに大丈夫かとの住民の声に)通学路でなければ大丈夫だ」※ウィングマーケットに入る富岡線はまさに通学路です。

「(住宅地なので何かあっては困るとの声に)住宅地とは考えていない」※あのあたりは誰でも知っているように、ウィングと富岡小学校以外はほぼ住宅地です。

「(富岡へのメリットはあるかとの問いに)市が町内への助成をすることが考えられる」※市の行政にここまで立ち入って発言するとは! さすがに産業振興課長が、言下に「まだ何も決まっていない」と打ち消したらしいです。


昨日の一般質問では、創風クラブの渡辺議員がたぶん賛成の立場で、共産党の平良木議員が反対の立場でこの問題をとり上げていました。賛否に関して本心はどうかはご本人に確認していないので、悪しからず。




●一般質問への市長のお答えから。

「挨拶に来られた時、「どうして上越市なのですか」と思わず訊いた」「デメリットも少なくない。一方地域振興につながるメリットもある」「地域だけではなく、市民全体がどう考えるか」「丁寧に説明を聞き慎重に判断したい」

※慎重姿勢が見られましたが、明確な否定もしませんでした。




設置基準というものがあります。以下それを記しますが、このすべてを満たす必要があります。



「場外舟券売場の設置基準(昭和60年の運輸省告示三九二号)」

文教施設及び病院その他の医療施設から適当な距離を有し、文教上又は衛生上著しい支障をきたすおそれがないこと、又、地元との調整については、当該場外発売場の所在する市町村の自治会(または町内会)の同意、市町村の首長の同意及び市町村の議会が反対を議決していないことをもって、地元の調整がとれていることとする。(平成10年運輸省海上技術安全局総務課長による「場外発売場の設置確認について」)





このポイントは、「地元とはどこをさすか」と「適当な距離とはどれくらいか」と「議会が反対を議決していないこと」。

地元に関しては、この告示当時には無かった地域協議会もあり、また市民自治意識の高まりから、市長も言っている通り「市民全体」の考えを聞く必要があるでしょう。

適当な距離とは何メートルか、富岡小学校児童の通学路がすぐ近くにあることは確かです。本当に安全でしょうか。

議会が反対の決議をしていないこと、裏返せば議会の賛成を得る必要はないという事です。議会がこの件をもし否定しようとするならば、反対の決議をしなくてはなりません。





今後、地元住民他、小学校、教育関係団体、地域協議会、そして議会等と話し合いや審議がもたれることになります。

住民説明会でも、懸念の声が多々あがっていた模様です。町内はほぼ固まっている、というような状況ではないのではないでしょうか。





私は、素直に言いますが、反対です。

市長は速やかにお断りするべきでしょう。もし時間をかけ逡巡していると、その間に住民同士の亀裂や、反対賛成双方の衝突、街宣車等外部因子の介入、ひいては市や議会への不信が広がる恐れがあります。

たかだか2000万円弱の入り金で、厄介な問題を引き受けることはありません。もちろん、地元商業施設の振興も考えなくてはなりませんが、その解決方法は舟券売り場ではないと思うのです。


根本的に、上越にはこうした施設は必要ないと考えます。こういうギャンブルで市を活性化しようとするのは安易です。なによりも市の格を落とします。

皆さんはどう思われますか?


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