小説ブログのKAZUKIです😉
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今夜も書きます📝
連載作品はラブホラー「VOiCE」😱
読んでみて下さい。よろしく👋
VOiCE (53)
by KAZUKI
「マジかもな。ミカリなら、然もありなんだ。珂怜!間違っても彼女に殺されたりするんじゃないぞ。ま、その時はこのオレがついているが……」
珂怜は、いっぺんに眠気が吹き飛んだような丸い目でシュージの顔を見た。そしてよろける足で彼の肩に寄り添い、怖っと小声を漏らす。二人のアパートは、路地を二つ隔てているだけである。シュージは、珂怜を彼女のアパートまで送ると自室に向かった。そして独りになると、ミカリのことを考えた。
この先も彼女は、また珂怜の身辺に近づこうとするだろうか?もちろん珂怜にも生来の並外れた能力があるのだから、さほど心配の必要はないのかも知れない。しかし原因は何であれ、ミカリは明らかに心を病んでいた。両親の突然の死による幼少期のトラウマを考慮したとしても、彼女のその狂気ぶりは遥かに程度を超えたもののようだ。当然何か対策を、講じなければならないだろう。
その夜シュージは明け方まで作品の執筆に手がつかなかった。どうすれば良いのか?ミカリの心は、もう救いようのないものであるのか?シュージは、独り思い巡らせた。何か、良い手だてはないものか?お互いが、仕合わせに収まる妙案は?うつらうつらしている内に、東の空が白白と明るくなって来た。
つづく