小説ブログのKAZUKIです😉
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今夜も書きます📝
連載作品はラブホラー「VOiCE」😱
読んでみて下さい。よろしく👋
VOiCE (52)
by KAZUKI
学園祭の二夜目、一時間のステージが終わりケンジはスナック『ミカリ』でのアルバイトがあるからと三人の帰宅途中にある地下鉄の出入口で、独り小走りにホームへ下りていった。シュージは、ミカリによろしくと彼に声を掛けたものの、あとで直ぐに後悔した。しかしこのまま捨て置くのは、ミカリが不憫であり又おババが可哀想だ。時を待って、その内に様子を窺ってみよう。とは言えシュージは、また一つ心配の種が増えた思いで少し気が塞いだ。
珂怜は疲れたのか余り口を開こうとはしなかった。シュージは、わざと手を打つ真似をして改まった調子で彼女を見る。
「やはり、ミカリには注意した方がいいな。茶道部では、何も問題は起きていないのか?彼女はとても真面とは思えない」
すると、珂怜は眠そうにゆっくりとした口調で返す。
「彼女が普通でないことは、十分わかっているわ。あの子、ワタシから奪おうとしているのよ。アナタを……」
彼は、珂怜の意外な言動に驚いて、剽軽に仰け反って見せた。まさかと言いかけて、真面目に珂怜の顔を見る。
つづく