自殺者数が30,000人を越えているという。
日本人は大まかに、1年でおよそ100万人が死ぬので自殺者はその中の約3%という計算になる。
死因の1位は悪性腫瘍で30%強。
確か2位は心疾患でおよそ20%。
3位は脳血管障害で10%強。
比較して考えても異常に多い数字である。
ハインリッヒの法則というのがあって、交通事故の試算に使われることが多いのだが、1件の事故にはおよそ30件の危機が隠れているという。
そうすると1人の自殺者の裏には30人の自殺未遂者が隠されていることになる。
自殺未遂者の統計は見たことないが、この法則で考えるとおよそ90万人となってしまう。
そして「自殺を考えたことがある」程度の人は、さらにその30倍となってしまう。
まあ単純な掛け算なので実数とは違うかもしれないが、こう考えると日本人の約5人にひとりは自殺を考えたことはあるという仮説が成り立つ。
やはり異常な社会なのかもしれない。
苛烈を極める競争社会。
新自由主義。
受験戦争。
ほとんどの自殺者が競争に疲れたものだ。
そろそろこういうものと違う物差しが必要なのかも知れない。
例えばブータンではGDP(国内総生産)ではなくGDH(国民総幸福度)という物差しで国のあり方を考えているそうだ。
「幸福度」という視点で生活を変えてみるのも、自殺者を減らす良い解決策になるのかもしれない。