国産漆
伊勢神宮や日光東照宮など、歴史的な文化財の修復にも使用される貴重な国産漆。
その約8割を占める岩手県二戸市の浄法寺地区。
市は国の制度「地域おこし協力隊」を活用して人材確保策に取り組んでいる。
ウルシの木から樹液を採取する漆かき職人。その道具を作る鍛治職人。
鍛冶職人⇩⇩⇩
夏の漆かきのシーズンに向けて、工房に入り、熱した鉄を金槌でたたく。熱し、叩き、冷ますーーー。ウルシの樹液採取で樹皮に傷をつける「かんな」の整形作業で、先端を缶切りのようにU字に曲げるため、厚さや強度を考えながら何度も繰り返す。
「かんな」の他、ウルシの木の表面を平らにする「かま」や、樹液を採る「へら」。
(新聞には頑張る若者の姿を記してます)
輪島塗
輪島塗には、若者がベテラン職人の指導を受け、数年間修業を行う「年季」という後継者育成の伝統がある。こうした育成機能を持つ塗師屋(ぬしや)も減少。「基礎をしっかり学んだ若者がいることは塗師屋の負担軽減にもなり、業界にとってもプラスになる」
石川県、輪島市、新聞社など官民連携で養成施設のあり方を議論す「基本構想実行委員会」
は、「後継者確保」「魅力発信」「市場開拓」を3本柱に2025年度に策定された施設の基本構想に関し、具体化するための検討を始めた。
(同上)
文化財を支える技術・職人「可視化」を
文化財の世界では修理に必要な用具や原材料の確保が課題となっている。
和紙製作に必要な「トロロアオイ」などの植物も栽培農家が減っている。和紙製作に欠かせない「ノリウツギ」の採取を行う後継者も不足し、東京文化財研究所は産地の北海道標津町と共に安定供給に向けて対策を講じている。
修理に関わる人たちの後継者不足が続けば、工芸や芸能などの伝統継承への影響も大きい。
芸能の分野では近年、老舗三味線メーカーの経営危機が話題となった。コロナ禍で伝統芸能の公演が減ったことも影響した。伝統芸能には、高品質の三味線の存続が不可欠という問題意識から営業は継続された。
三味線と筝の製作技術が国の「選定保存技術」にも選ばれた。
東京文化財研究所もこの間、和楽器製作の映像記録に取り組み、一部は研究所のホームページでも公開している。「アーカイブ化」は今後も重視していきたい。
伝統支援が企業価値を高めるという意識が社会に浸透することが望ましい。
(以上、石村智・東京文化財研究所無形文化遺産部長)
文化財保護に欠かせない人材の育成や環境整備を強化するため、文化庁は「文化財の匠プロジェクト」を進めている。
(2026・5・5 読売新聞文化欄 抜粋転記)
「心十分」
能楽に心十分(しんじゅうぶん)という言葉がある。世阿弥が説いた芸の要諦の一部で、日本国語大辞典は<心を完全に働かすということ>と説明。
(2026 ・5・26 編集手帳から極一部)
五月病・六月病
五月病をしのいだとしても、気が抜けない。六月病というのもあって、うつの一歩手前ともいわれている。
人材情報会社のマイナビがアンケート調査したところ、正社員の5人に1人がやる気の低下や疲労感を覚える六月病を経験したと答えた。若い層ほど比率が高く、20代は約3割を占めた。
「新年度の4月から頑張り続け、蓄積した疲労がどっと出た」(20代男性)。
「ボーナスの少なさ」をあげた30代女性もいた。物価高の中、暮らしに余裕がなくなるばかりでは六月病が増えそうで心配になる。
歌人の穂村弘さんがとぼけた筆遣いで買い物の一場面を書いている。
<表面が白っぽくなった大トロのパック(半額)を手にとって、買おうか買うまいか、損か得か、まだまだうまいかもう腐りかけか、迷っているとき、不意に「ああっ」と叫びたくなる。「人生って、これでぜんぶなのか」>(「顔を覆って」/『世界音痴』小学館文庫)
仕事にしろ生活にしろ、憂鬱への対処法が反対側に隠れているような。
心がつらくなったとき、これが人生のぜんぶではないと思い直すことだろう。
(2026・5・29 讀賣新聞 編集手帳 から)
(人''▽`)ありがとう☆ございました















































































