『ルドルフ2世』の肖像画(ハンス・フォン・アーヘン)。
政治家としてはアレですが、文化人としては優秀で多くの芸術家たちを保護。
ハプスブルクの帝都プラハ(当時ウィーンから遷都していた)の文化的発展をもたらしました。
彼は美術品を収集しまくり、特にブリューゲル萌え。
彼のコレクションはウィーン美術史美術館でも重要な位置を占めています。
な、なんか難しそうな人ですね。そんな彼もハプスブルク家特有の下あごは健在です。
京都にも来ていたのですが、このときは全く気がつきませんでした。
これはBernhard Strigelによる『マクシミリアン一世と家族』
悪意があるとしか思えません。皆揃ってアゴが凄いです。
後列は左からマクシミリアン一世、その子フィリップ美公、一世の妻マリア。
前列は左からフェルディナント一世、カール五世(カルロス一世)、右端の人は不明らしい。
ハプスブルク家の人たちは近親婚を繰り返した結果、アゴの優性遺伝が子々孫々につたえられていきました。
ドイツ・ルネサンスを代表する画家アルブレヒト・デュラー。
『マクシミリアン一世』
上の人と同一人物ですが、こちらはやや威厳をもって描かれています。
マクシミリアン一世はハプスブルク家中興の祖で、常に正々堂々と最前線で戦ってきたので、
『中世最後の騎士』と謳われました。
しかし戦争続きで家は貧乏。デュラーに借財したまま死んでしまったそうな。
(後日、デュラーはお金を返してもらうため、その孫カール5世まで直談判に出向いたそうな)
同じくドイツ・ルネサンスの代表、ルーカス・クラナッハ。これは彼が仕えたザクセン公の家族の肖像画のようです。
クラナッハはマルティン・ルターの肖像画で有名ですが、彼の描く女性は
癖があるというか個性的で面白いです。上手い!!というほどではないのに凄く記憶に残りやすい。
同じくクラナッハの『ホロフェルネスの首を持ったユディト』。これはかなり有名。
ユディトは旧約聖書のヒロインで、彼女を題材にした絵は星の数ほど多いですね。
う~ん。やっぱり個性的。
ウィーン美術史美術館は星の数ほど絵がありますが、
この人の絵はなかなか忘れることができないし、見ればああクラナッハかとわかりやすい。
これはかなりの才能だと思う。
しかし無表情な美女と生首。なんともいえんセンスですな。
明日はプチ旅行なのでしばらくお休みです