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まずはヴェネツィア派の巨匠、ティツィアーノ『毛皮の少女』
ルーベンスの『毛皮さん』もこの作品の影響を強く受けたと言われています。
ティツィアーノは優れた色彩感覚で知られていますが、
この『毛皮の少女』の透き通るようなみずみずしい肌にはすごく見とれてしまいました。
こちらを見つめている目、少しはだけて露わになった胸も魅力的です!
このモデルはどうも売春婦のようで、この女性は他のティツィアーノの作品にも登場しています。
しかしこの肌、なんど見ても凄い!
同じくティツィアーノの『ビオランテ』。ティツィアーノ初期の作品だそうです。
確かに色遣いは鮮やかだけど、期待していたほどの感銘は受けず、
これなら『毛皮の少女』の方が上かな?と思いました。
目的の一つに入っていました、パルミジャニーノ『凸面鏡の自画像』!!
以前、NHKの『世界の美術館紀行』でウィーン美術史美術館を放映していたときに出てきて、
これは絶対見たい!!と思っていました。
中央がそれです。思っていたより小さくてびっくりした。
偶然ですが、ガラス台に映っているキューピットもパルミジャニーノ。
この絵は平らな画面ではなく凸面の板に描かれており、鏡に映った自分の顔を再現しています。
(この時代の鏡は凸面鏡が基本だった)
この発想、今から500年以上前に描かれたというのが凄い。
この作品何故かガラス台の中に入っていたので、うまく撮影できず。。。
手のところを見ればわかりますが、鏡に映ったかのような歪みが見事です。
しかしこの顔、すごくハンサムです。21歳の頃の自画像だそう。
テレビで見たとき、まなざしがすごく魅惑的で興味を持ったのですが、現物もかなりよかった。吸い込まれそう。
この歪んだ世界、同じく歪んでいた(らしい)ルドルフ二世のコレクションとなり、
ついにはなんか歪んでる私の見るところとなりました。