英検1級が英語で道案内を殆どしない理由 | ひとときのときのひと

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外資系で英語を再開し、アラカンでも英検1級1発合格。
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そんな人間が、ためになる言葉を発信します。
だいたい毎日。



まずは英語から。

 ここでは、英検にこだわらず、もう少し広い視野から「ためになる英語」とは何かについて考えを共有していきます。

 

 今回は、英検1級の自分が英語で道案内を殆どしない、その理由について説明します。

 

 2023年7月末の現在、東京都内では多くの外国人旅行客が見聞を楽しんでいるのに遭遇します。

 

 時には、道に迷っているような外国人を見かけますが、自分は、よほどのことが無い限り、道案内をしないようにしています。

 

 なぜか。

 

 理由その1:今やスマホで誰もが簡単に経路検索ができる時代だからです。

 

 大手町の複雑な地下道でさえ、スマホでどう行けばいいかわかります。ましてや、地上にいて、わからないところなど殆ど無い状態です。現にほとんどの旅行者がスマホ片手に道を行っているではないですか。

 

 理由その2:日本人の「おもてなし」とか「親切さ」を押し売りしたくないからです。

 

 非常に冷たい人間と思われるかもしれません。が、そもそもこの「おもてなし」とか「親切さ」とかは、どの国民、民族、どんな人にも尊ばれているかどうかは、よくよく考えてみる必要があるのではないでしょうか。

 

 もちろん、親切にされてうれしくない人はいないかもしれません。

 

 が、日本人が決めてかかっているほど、うれしく思っているとは限らないのではないでしょうか。もしかしたら、うっとうしく思われているかもしれない、そんな可能性があるかも、くらいの視野とか神経は保っておきませんか。

 

 そもそも親切とおせっかいは紙一重。自分では小さな親切と思っても、相手にとっては「うっとうしい」かもしれないと、想像するくらいの感覚は、あってもいいのではないでしょうか。

 

 それこそがある意味、国際感覚とも言えます。

 

 理由その3:旅の楽しみを奪いたくないからです。

 

 確かに道に迷うと、心細くなることはよくあるでしょう。

 

 しかし、苦労して苦労してやっと行き先がわかり、目的地に着いたときは、達成感があります。そんな「小さな冒険」の機会をさっさと他人が奪ってしまうのは、ある意味、罪なことではありませんか。傲慢(ごうまん)とさえいえるかもしれません。

 

 理由その4は、外国人を英会話の練習台のように扱ってしまうかもしれないことへの危惧(きぐ)です

 これは、逆の立場を考えてみるとわかりやすいかもしれません。

 

 仮にあなたが旅行者としてソウルとかマカオにいたとき、いやニューヨークでもロンドンでもいい、日本語を勉強しているという初対面の外国人があなたにずかずか近づいてきて道案内を頼んでもいないのに申し出られたら、そしてずっと会話をねばられたら、どんな気がするでしょうか。また、タダで日本語会話の相手をさせられるとしたら、どんな気がするでしょうか。

 

なお、よほどのことが無い限り道案内をしないのであって、全くしないわけではないのです。危機的と思われる状況に出くわしたときは、もちろん英語で手助けしています。ご安心を。

 

 以上、最近は自分が、英語で道案内を殆どしない、その理由を説明させていただきました。あなたの英語学習のヒントになれば幸いです。