税理士業界の今後を考える〜協働できる業界へ | 独学で合格!ママ税理士の独り言

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2人育児と仕事をしながら独学で税理士試験を受験し官報合格しました。勉強の話、仕事の話、子育ての話など、気ままに語っております。

こんばんは〜星



夏休みも終わり9月スタートです!

年度の後半戦は何かとイベント続きなので(特に下の子は年長なので最後の園行事やら入学準備やらで忙しいアセアセ)、あっという間に来年度、とかになってそう滝汗


時の流れに負けないよう、勉強その他諸々頑張ります。






さてさて、前回までの投稿では、若手税理士や未来の税理士のためにも、無資格者の扱いや、登録制度・試験制度の是非について見直していかなければならない、といった内容を書いてきました。



このような税理士業界内でのクローズドな現状に加えて、税理士が一般社会のなかで口にしない(したがらない)ことがあります。



それは、「税理士は全ての税法に精通しているわけではない」ということです。



これは試験制度の特色から考えれば明らかなことではあるのですが、科目選択制の試験制度であるが故に、税法全てを学ばなくても税理士になれるということを、税理士以外は誰も知らないのです。


例えば、弁護士が民法の試験に受かってないとか、司法書士の試験範囲に商業登記法が入ってない、なんてことはあり得ないことです。

とすると、税理士バッジを持っている人は、少なくともメジャーどころの所得税・法人税・消費税・相続税(贈与税)について知らないはずがない、と考えるのが一般的な感覚でしょう。


ですが、実際に私は上記のうち所得税の試験は受けていませんし、勉強しないまま登録まで至りました(合格後に所得税の検定試験は受けましたが)。

それどころか、合格した法人税でも、大法人の税制や組織再編関係といった分野は実務で携わることがないため、そのような案件が入っても出来る自信が全くありません。



このように、学んでいない税法がある上に、土地柄や顧問先の業種によって実務の内容も大きく異なるため、得意不得意の分野が出てきて当たり前なのです。

(この点、弁護士は分野別の住み分けが上手に出来ているイメージです)


さらに、ここ最近は実務に大きな影響を与える法改正(消費税や電帳法など)が相次いでおり、一人の税理士が全てをカバーするのは到底無理だと言えます。



とすると、必要なのは、税理士同士の横のつながり、情報交換、協働体制です。


その一つの形として「税理士法人」があります。

私も税理士法人に所属する税理士ですが、他の士業と比較して、2人以上の有資格者がいないと法人を作れない、という制度のままなのは、ほぼ税理士のみとなっています。

士業法人は合名会社(全社員が無限責任社員)ですから、税理士法人の社員は他の社員の責任も個人として連帯して負わなければなりません。これは法人を作ろうとした場合に、かなりの高さのハードルです。

(故に、税理士法人は大規模法人か、親族経営が多いです)


かといって、ノキベン(軒弁)のように事務所を共用(間借り)する共同事務所の形態もNGですし、結果、独立開業するか、所属税理士としてボスのやり方に合わせて業務を行うか、のどちらかの選択になります。

もちろん、独立開業は私も憧れるところですが、一人でやればよいという問題ではありません。


それは、税理士業がただの営利を目的とする事業ではなく、納税義務者である依頼者の信頼にこたえ、納税義務の適正な実現を図るという社会的使命のある業種である以上、税理士同士が協力し合える体制づくりも、また税理士の義務ではないでしょうか。


一人税理士法人を設立し、所属税理士が支店を持ち、ゆくゆくは暖簾分け、、、みたいなことが認められるようになれば、税理士の世代交代も上手くいくのではないでしょうか。

(税理士の平均年齢が高いということは、税理士の交代によって顧問先の負担が増える可能性が高い、ということでもあります)



また、開業税理士同士の横のつながりとして、ネット(SNS)を上手く利用できないかなぁ、とぼんやり考えたりもしています。

税理士限定の会員制掲示板サイトとかあれば良いと思いませんか?(既にあったら教えていただきたいです)


せっかく、納税義務者のため、という同じ目的を持っているのですから、支部や地域会を超えて、税理士業界がもっと開かれた世界になっていくことを切に願います。

もちろん、私もそれに向けて努力は惜しみません。




スタースタースター


ここまで、毎回長文でしたが読んでいただきありがとうございました!


とりあえず、今まで私がモヤモヤと考えていたことは、ほぼほぼ文章化することができました。

続きがあるかどうかはわかりませんが、これからも言いたいことは我慢せず発信していきますので、どうぞよろしくお願いします(^^)