お待たせしました!先日の予告編のとおり、六島(岡山県笠岡市)にあるマイクロブルワリー「六島浜醸造所」さんに3日間密着取材してきた内容をレポートします!
当初の予定では、ビール作りの見学と、六島自体の魅力の紹介は、別々の記事として整理するつもりでした。しかし、離島×ビールが組み合わさると両方の魅力が増しマシになることを今回確信したので、ライブ感をお楽しみいただけるよう時系列に沿って書こうと思います。
長くなりますが、最終回までどうぞお付き合いください!
2020年1月11日(土) 12時14分。JR山陽本線 笠岡駅に到着。
この近くの笠岡港で六島行きの定期船に乗り継ぎます。
2019年10月に就航したばかりの新造船「しおじ」に乗船!
新造船は超快適!窓ガラスも超キレイ!コンセントまで付いてます!
船内アナウンスも完備され、慣れない旅行者でも安心して乗れるようになりました。
他の島々を経由しながら、船は六島へと快走していきます。
約1時間の航海を経て、六島(前浦港)に到着しました!
ここであらためて、六島の位置をおさらいしておきましょう。
瀬戸内海のど真ん中に浮かぶ、岡山県の最南端の小さな島です。
面積1.02㎞2、周囲4.6km、人口70人(出典:SHIMADAS)
六島の特産品はヒジキ!
冬の晴れた日には、ヒジキを天日干しにする光景を見ることができます。
そのすぐ隣には、今回の目的地である「六島浜醸造所」があります。
左奥が工房になっており、手前のお店で海を眺めながら新鮮なビールが飲める…という天国のような場所です(^^)
白石島の桑の実を使用した新作ビール「天のしずく(あまのしずく)」!
写真だと少しくすんで見えるかもしれませんが、本当に鮮やかな赤色なんです。
他の角度からの写真も載せておきますが、実物の美しさがお伝え出来なくて悔しい!
そして見た目だけじゃなく、味がこれまた美味しくてびっくり!
甘そうな見た目に反して、ぜんぜん甘くない!キレキレです。
ホップはかなり控え目で、酵母由来の優しい香味を楽しめます。
コクもあって満足感もバッチリ!
井関さん曰く、桑の実(マルベリー)って、色は美しいけれど、味はあまりないそうです。
だからこそ余計な主張をせず、美しい色と深いコクだけをビールに与えてくれるんですね。
華やかな見た目とは対照的に、味の方ではビールを美味しくするための黒子役として、桑の実が役立ってるという印象。これは傑作です!
美味しすぎるので2杯目をいただきました(^^)
飲みながら、このビールが誕生した経緯を伺うことができました。
使用している桑の実は、笠岡諸島の白石島で穫れたもの。
井関さん自身も収穫に参加したそうです。
桑の実は小さく、高いところに実るので収穫が大変!
木を揺さぶりバラバラと落ちた実を計20kg拾い集め、手で絞り、麦汁に加えて発酵させました。
それだけでも十分感動できるストーリーですが、このビールにはもう一つ秘密があります。
なんと六島の水仙から抽出したオリジナル酵母を使用しているのです!(参考記事)
井関さんが鳥取大学に調査をお願いして発見された2つの酵母は、「六島水仙酵母一号」(サッカロマイセス属)と、「六島水仙酵母二号」(ラカンセア属)と命名されました。
このうち一号を使用して作った初めてのビールが、この「天のしずく」なのです。
白石島の桑の実と、六島の水仙の酵母。まさに天の恵みの結晶のようなビール。
1ロットのみの限定醸造なので、今シーズン分は僕が訪れたこの日で売り切れ。
大好評につき来年も仕込むそうなので、その時は当サイトでもお知らせしたいと思います!
さて、こんな美味しくて素敵なビールを生み出している井関さんとは、いったい何者なのか?
どんなビールの作り方をしているのか?
知りたいですよね?(^^)
次回に続きます!お楽しみに!!