朝顔 | 新・坊主日記

新・坊主日記

2007年2月22日からブラジルの、サンパウロ別院でお仕事をする事になりました。
日本とは場所も言葉も文化も違うところですが、人間が喜怒哀楽の中で生きているのは同じです。
沢山の人たちに出会って共に学び合いたい!
坊主日記、2014年からはマリリア編に突入!

夏真っ盛り、今年は久しぶりに海で泳ぎ、自転車で山に行きました。久しぶりに山へ海へと体を運び、海のしょっぱい匂いや、山の土や緑の風をうけていると、ふいに子供の頃の夏休み時代にドッと引き寄せられて、タイムスリップしたような妙な感覚に襲われました。
 懐かしいような、さみしいような気持がごちゃごちゃになった、その不思議な感覚が何なのか確かめようと、さらに気持を寄せていったのですが、そのまま身を任せていると、その思いから抜け出せなるようで不安になり、やめました。

 お参りに行く先々、海に行ってすごくよかったと話をするのだけど、何度話しても話しきった気持がしなくて、もどかしく感じていました。
それはきっと、海に行った話をしても、その時感じた不思議な思いは伝えられないからだと思います。

 今朝、お寺の梵鐘をつき終わって、鐘つき堂を出ると向かいのお饅頭やの浜屋さんが、朝顔の前でしゃがんでいます。

「おはようございます」と挨拶をすると、いつもは夜の居酒屋で酔っ払っている時以外は愛想のない浜屋さんは、片手をちょいとあげて応えるだけなのですが、今日は私に手招きをします。

隣にしゃがむと 「いや~ 見事な朝顔だね~ さすが、世話が行き届いているからだよ。」と言われます。

朝顔


 浜屋さんは公民館長もしておいでで、朝いつも公民館の前の自前の花壇に水をあげていますし、お店の前にも朝顔を数鉢、置いているので花には詳しいようです。

 「この色、この大きさ、素晴らしいね~」「でも、ほらここを見てみ」と枯れてしぼんだ花をつまみながら、「これをつまんで落としてやるといいんだ、そしてほらここ、大きな葉っぱや黄色くなった葉っぱも、もいでやると養分が花に回りやすくなって、いい花がさらに増えるんだよね。」と教えて下さいました。

 私も、浜屋さんがするように、しぼんだ花をつまんだり、葉っぱをプチリとちぎったりしてみました。朝顔をこんなにしげしげと眺め、そして花をつまんだり葉っぱをちぎったりと、世話をするのも久しぶりの事でした。

もしかしたら、小学生の時夏休みの課題で朝顔の生態を調べた時以来かもしれません。

 花はホントに美しく、水彩画のようなクレヨンのような、その二つを上手に使い分けても出せない、繊細な色をに輝いていました。
触ってみるとさらに美しさが分かるようです。

懐かしいけれども、妙な感覚や不安は少しも起こりませんでした。朝顔が子供の頃の記憶以上に美しく見えたからか?浜屋さんの指導が良かったからなのか?
単に眠たかったからという線が濃いようです。



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