この箇所も気になった、というよりは
以前読んだ池谷裕二さんの
「怖いくらい通じるカタカナ英語の法律」内に
書かれてあったことは正しかったのだなと
思った。
しっかりと知識を定着させたいのなら、
思い出そうとして努力するプロセスを
通過するようにしなくてはいけません。
思い出すためには、いったん忘れる必要が
あります。
したがって、忘れる前に復習をしては
いけないのです。
私が受験生だった頃、愛読していた
受験勉強法の本には、「問題を見て
わからなかったら、すぐ答えを見ろ」と
書いてありました。わからない問題を
前にして苦しんでいる時間がもったいない、
というのです。
おそらく、大学受験や学校のテストなど、
目前に期限が迫っている勉強なら、
この勉強方法でもいいのでしょう。
限られた時間を有効に使うためには、
思い出すために七転八倒している暇は
ありませんし、ここで記憶しなければ
いけない知識は、試験が終われば
忘れてしまってもいい知識だからです。
ところが語学学習はそうではありません。
外国語を身につけて、これから先の人生で
使っていくための、超長期的な学習です。
だとすると、知識はできるだけ長期的に
定着するような形で学ぶべき、
ということになります。
やはり脳に強い負荷をかけるのは、
学習していく上で
とても大切なことなのだろう。
脳は甘やかさず、厳しく育てねば![]()
これから覚悟しとけよ、我が脳よ(笑)。
また、この箇所も首肯。
受験予備校にせよ、英会話学校にせよ、
提供しているのは顧客が満足する
サービスです。そして、多くの顧客は、
実力がつくことよりも
「できるようになった気がする」という
満足感を求めています。
その意味で名講義、
名講師なのでしょうが、
それで力がつくかどうかは別問題です。
何度も言うように、本当に力がつくのは、
自分で問題に取り組んで、
できない悔しさ、はがゆさを味わう
「つらい」勉強のほうです。
「すごく勉強した」
「今日はいろんなこと学んだ」
「自分の進歩を感じられた」
といった、手ごたえのある勉強を
したときは要注意。実は、効果の低い
学習方法を取っていて、単なる
自己満足を得ているにすぎないかも
しれません。
確かに予備校に通う人達のニーズは
「達成感」なのかもしれない。
まぁそこに関しては、志望校に合格することに
プライオリティーがあるから
仕方のないことかもしれないが。
そして最後にどうしても取り上げておきたい
学習法を。
勉強しているところを
見たことがないのに、
なぜか試験では抜群の成績を取る。
学生時代、あなたの周りにも、
そんな同級生がいたのではないでしょうか。
このタイプの優等生が、
なぜあまり勉強していないのに
テストでいい点をとれるのか。脳科学的に
考えると、おそらくその秘密は、
「よく思い出しているから」です。
彼らは、授業中は先生の話を
聞いています。しかし、授業のあと、
教科書やノートを開いて復習したりは
しません。だから、「いつも勉強を
していない」という印象を持たれる
わけです。
実は、このタイプの人たちは、
普通の復習をしないかわりに、
授業の内容を思い出しています。
休みの時間にボーッとしていたり、
帰りの電車で音楽を聴いたり
しているときに、
「そういえば、今日の数学の授業は
どんなことをやったっけ?」
「世界史の時間に聞いた話、
面白かったな」
……などと、ぼんやりと
その日の授業で学んだことを
思い出しているのです。
この、思い出すこと=想起には、
大きな学習効果があります。
何かを学んだあと、その内容を
想起することで、学習内容は記憶に
残りやすくなるのです
この学習法は本当に効果があると思う。
今、俺は有り難いことに、
あまり頭を使わない単純作業を
ここ横浜刑務所でやらせてもらっているので、
刑務作業中はいつもこの学習法を
重宝している。
効果に関しては保証しても構わない(笑)。
この本を読み、
「これも正しい学習法だったのだな」と
自信にもなったしな。
最近の研究で、苦労して学ぶほど、
脳が学習に適した形に変更していくことが
わかっています。知識が増えるだけでなく、
学ぶことそのものが、フィジカルな
レベルで得意になっていくわけです。
私自身、これは自信を持って言えますが、
学生時代よりも今のほうが、はるかに
物覚えが速いですし、読書のスピードも
上がっています。知識の定着率も高く、
人から話を聞いたら、
すぐに自分の知識として語ることが
できてしまいます。
若い内ほど学習能力が高い、
というのはすでに古い迷信でしか
ありません。学び続けることによって、
脳はより学習に適した形に鍛えあげられて
いくのです。
〜DaiGo〜
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