レヴィナス 何のために生きるのか(NHK出版) | 石元太一のブログ

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 「3. 無題

 

初めまして。

 

この本、面白いかもしれません。
 

刑務所(?)のシステムが分からないので

 

取り寄せが可能なのか分かりませんが、

 

興味あれば是非手にとってください。

 

闘い、頑張ってください。

 

H

 

 

 以前、このブログを通じて

 

勧めていただいたので、
 
後輩に頼み差し入れてもらった。
 
正直、俺にはまだ難解な書籍であったが、
 
新しいことを学ぶチャンスだと思い、
 
1ページ1ページ自分なりに
 
咀嚼しながら読んでみた。
 
 
レヴィナスによると、人生の短期的な目的は
 
無秩序に推積しているが、それらの目的を
 
たどったところで、その終わりに究極的な
 
目的があるわけではない。
 
これは、どういうことか。
 
 短期的な目的の連関について、
 
こんな問答を考えてみることができる。
 
何のために仕事に出かけるのか。
 
賃金を獲得するためだ。
 
では、何のために賃金を獲得するのか。
 
趣味のためと飯のためだ。
 
では、何のために飯を欲しがるのか。
 
幸せに(健康に)生きるためだ。
 
また、何のために趣味に金をそそぐのか。
 
幸せに(楽しく)生きるためだ。
 
では、何のために幸せに(健康に楽しく)
 
生きるのか。幸せに(健康に楽しく)
 
生きるために生きるのだ。では、それは
 
何のためなのか。病気になるときや
 
苦しくなるときもあるのに、
 
また、健康や楽しさを決して
 
保証されないときがくるのに、
 
何のために幸せに生きることを
 
究極的な目的にするのか。
 
幸せに生きるために幸せに生きるという
 
答えしか出てこない。
 
 
 ここまで、レヴィナスと共に、
 
人生の目的と人生の意味について
 
考えてきた。しかし、人生の短期的な
 
目的であれ、人生全体の目的であれ、
 
それをどう見定めようと、
 
人間はいつか必ず死ぬ。この厳粛な事実を
 
見込んでおかないと、人生の目的と
 
人生の意味について何を考えても、
 
無駄になるように思われる。だから、
 
奇怪な言い方に聞こえるだろうが、
 
死の目的と死の意味について考えた上で、
 
あらためて、他者のために、
 
人類のために生きるということについて
 
考え直さなければならない。
 
さて、木村競は、『演習・死の哲学』で、
 
こう書いている。
 
 
 今から一時間、死について
 
いろいろ考えてほしい。そして、
 
死と自分の関係について、あなたなりの
 
結論をとにかく出してみてほしい。//
 
さて、あなたは、一時間のうちに
 
いったい何を考えられただろうか。
 
自分の死のこと、家族の死のこと、
 
脳死・臓器移植のこと、ホスピスのこと、
 
子供のときに飼っていた犬の死のこと、
 
等々。私の想像力はその百分の一にも
 
到達できない。/しかし、先ほどの
 
お願いには、実はしかけがある。
 
それは、死と自分の関係について、
 
とにかく「結論」を出してほしいと
 
言っていることである。さて、あなたは
 
いかなる結論に到達されただろうか。/
 
私は、相当の確率でそれを当てる自信が
 
ある。/それは「死んでしまえば
 
みな終わり」と「とにかく死ぬまで
 
一生懸命生きる」。
 
 
 レヴィナスの考え方に対して、
 
素直に受け止められず、
 
個人的に思うこともいろいろあったが、
 
人間の「生と死」に関しては
 
深く考える良いきっかけをもらったと
 
思っている。
 
死というものは常に身近にあり、
 
自分の死も含め、この先幾度も直面して
 
いかなければならないことだから、
 
尚更にそう思う。
 
 
 以下、人生の意味と人生の目的について
 
考えていくが、あらかじめレヴィナスの
 
答えを示しておく。レヴィナスの答えを
 
少しずつ切り出す真似はしたくないし、
 
大切なのは、答えの文面ではなく
 
答えの精神であり、答えを出すまでの過程と
 
答えを出してからの過程だからである。
 
 何のために生きるのか。
 
何者かのために生きる。しかし、
 
何ものかのために生きることを通して、
 
自分のために生きる。しかし、自分のために
 
生きることを通して他者のために生きる。
 
しかし、他者のために生きることを通して
 
人類のために生きる。ところで、人間は
 
肉体の愛を通して子どもを生むことがある。
 
そのことを通して、再び、他者のために
 
生きる。そして、再び、人類のために生きる。
 
ところで、人間は死ぬ。
 
さらに再び、死ぬことを通して、
 
他者のためと人類のために生きて死ぬ。
 
総じて、奇矯な言い方に聞こえるだろうが、
 
何のために生きるのかといえば、
 
死ぬために生きるのである。
 
〜小泉義之〜
 
 
 
 
 
 

 

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