インターステラー | Manhattan Beach Video Archives

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いしいるかの観た映画

Interstellarというタイトルを聞いても、なんのことやらわからなかったが、まさかこんな内容の映画だったとは。

 
ガチガチにハードなSFで、内容的に大衆受けするとはとても思えんが。しかも169分という長尺。
 
クリストファーとジョナサンのノーラン兄弟による脚本と言うけれど、こんな専門的で科学的で一見エンターティメントとはかけ離れているように思えるスクリプトをよくもまあパラマウントとワーナーがお金を出したもんだなぁ、ハリウッドというのは懐が広いというか、なんでもありだわなぁ。
 
舞台になる近未来の地球では、原因不明の重力場の異常により、砂嵐と疫病で農作物が壊滅的な打撃を受けて食糧難に。
 
そこではかつてのアポロ計画もソ連に対抗するプロパガンダに過ぎないという教育により、科学や工学をまなぶよりも農業を重要視する世界になっている。
 
そんななかで、かつてのNASAが秘密裏に人類を地球から移住させるという壮大なプロジェクトを計画しているというストーリー。
 
地球人よりも高次元の存在からの救いのメッセージを頼りに、ワームホールを超えて人類が移住可能な天体を探すというナザロ計画。3次元の地球人には理解不能な、時間までも定量化し、山を登ったり下ったりするように時間を行き来する事ができる存在からのメッセージを頼りに。
 
そして、愛のような不完全であいまいな概念も定量化し、計測ができるのだとすれば・・・・、なんて事がコンセプトになっているストーリー。
 
かなりイメージより老けていて、一瞬誰だかわからなかったマシュー・マコノヒーが好演。
かれは「コンタクト」の時もハードなSFをうまく演じていたが、いい役者だねぇ。
ちなみに「コンタクト」も今作と同様理論物理学者のキップ・ソーン博士が関わった作品だ。
 
アン・ハサウェイは先日見たばかりの「マイ・インターン」も良かったが、この作品でも光っていたね。
 
マン博士役のマット・デイモンはなんか他の映画で宇宙服着てなかったっけ??
 
あとね、作品に非常に重要なポイントを与えたTARSとCASEが実に人間味があって愉快なAIであった。いい感じだ。
 
クリストファー・ノーランというと、個人的には「インセプション」と「バットマン ビギンズ」「ダークナイト」「ダークナイト・ライジング」ダークナイトトリロジー、そして「マン・オブ・スティール」の印象が強いのだけれど、なるほどこういうシリアスでハードな作品もカッチリ作り込む監督なのだなぁ。
 
未見の「メメント」とか「ダンケルク」も見ておかないと、と思った。
 
2019/01/29