皆様、あけましておめでとうございます。
今年も無病息災、かつ釣りが楽しめれば幸せですね。
さて僕たちサラリーマン、正月休み明けには年始のご挨拶というやつがあります。僕は営業職ではないので、もっぱら挨拶を受ける側にたつ事が多いのですが、どうにもこれが苦手なのです。
通り一辺倒の挨拶を済ませ、正月の天気に触れたりしながら、「お休みはどのようにお過ごしで?」と聞かれるのが、もう決まった流れなんですね。
ここ数年、年始はお天気が良好で野暮用さえなければ、宇和島へ行くのが恒例なのですが、イヤなんです、これをひとに話すのが(-_-;)
「お休みはどこか行かれました?」
「えぇ。。。宇和島へ。。。。」
「宇和島?あぁ四国ですね。宇和島といえば。。。何かありましたっけ?ご親戚でも?」
「いえ。。。釣りに。。。。」
「。。。。。。釣り。。ですか。お子さん喜ばれるでしょう?」
「いえ。。。ひとりです。。。。」
「。。。。。。世俗を離れて自然を満喫ですかー!で、夜は海の幸で一杯。。。ってとこですねー」
「いえ。。。お湯を沸かしてカップラーメン食べてクルマで寝ます。。。。」
「。。。。。。。。。楽しいですか?それ。。。。。」
「楽しいです。。。楽しくなきゃわざわざ行きませんよーあはははは」
「。。。。。そりゃそうだ、愚問でした。あはははは」
「あはははははははははは」
「では今年もよろしくお願いいたします」
二日の午後、奥さんの実家でおせちをいただいた後、釣行の準備です。今回は車中で二泊の予定なので、イレクターパイプで作ったお手製ベッドを「N」に装着しました。
ここに投げ釣り道具一式を積み込むと、完全おひとり様仕様ですね
(^_^;)
Tポート南港でエサを調達し、出発したのが二日の17時過ぎ、現地に近いR56の脇に車中泊スペースを見つけたのは23時を回ったところでした。やっぱ遠いわ。。。
翌朝は5時起床。ポイントを目指してクルマを走らせます。クネクネ走って、走って、到着です。幸運にも空いてましたよ。だーれも居ません。
さぁ釣りましょう
感覚的には水深35mくらいでしょうか。まずは先端から扇状に軽く投げる事にしてみます。
空が白み始めたのは4本目を用意している頃です。エサを付けようとエサ箱の蓋に手を伸ばしかけたとき、右斜めに投げたプロサーフのドラグが唸りを上げました。
ドラグを締めて竿を立てます。乗りました(^^)v
深いのでなかなか正体を現わしませんが、テンビンの後に赤いのがユラッと見えてきます。
イトヨリでした。35センチくらいあります。
この頃には波止の周囲を目視で確認できるほどには明るくなってきていて、少し考えた後、準備が終わっていた4本目のスプールを細糸に交換します。
三脚の位置も少し変えて、一本は右手に投入することにしました。4本目の細糸は遠目を狙います。
さーて、しばらくはこのセットで様子をみてみるか。。。と今度は左手のスピンにアタリです”ドジャー!!!!”
僕はこの、03パワーエアロにプロサーフのスプールを装着した時のドラグ音が一番好きですね。シンプルでワイルド、洗練度ゼロ。昔のいすゞ1.8Lツインカムみたい。例えがわかりにくい(´-ω-`)
さっきよりちょっと大きいみたいです。。。よっこいしょと抜き上げたんですが、針は唇一枚でした。 あぶねーなぁ。。せっかくタモを新調したんだから次はちゃんと使わなきゃ。
<下が一匹目37センチ。上が二匹目42センチ。デブなのでもっと大きいように感じたんですが、その差わずか5センチでした>
外道にはトラギスやカナガシラが釣れてきます。このカナガシラ、こいつが釣れてくる時は、何故か良い釣果であることが多い気がします。
このあと更にイトヨリやカワハギを追加して、第一ステージが終了した感じです。アタリが遠くなりました。
後からやってきた地元のカゴ釣りさんも、軽く40センチ近いグレを連続で釣り上げた後は「エサ取りだけになったわ」。
少しおしゃべりした後、エサ交換に自分の釣り座へ戻ります。スプールを細糸に交換したスピンの仕掛けを巻き取って、餌を付け替え、投げました。
糸フケを取った後、少しばかり仕掛けを引きずって、重く感じたところで竿を三脚に置いて。
それが起こったのはそのすぐ後のことです。
”ジャーーー。。。。。。。。ジャーーー。。。。。。。”
なんや、やる気あんのかいな(^_^;) よッコラショで竿を立て、巻き取り始めます。
あれ、なんかこれ、締め込むやん。
まったく頭によぎりもしませんでした。ハナから諦めていたのかもしれません。そいつが海面に現れた時はわが目を疑いましたが、意外と冷静に、新しいタモを使ってすんなり取り込んだんです。
アマダイ 47センチ
( ゚д゚)ポカーン 釣れてしもた。
釣れちゃった。。。
キャ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
まずは半世紀ランクル大魔王師匠に報告メールを入れます。
単純な文章、何度も間違えて、釣った時よりも慌ててますよ。
その後師匠からも
きゃーーーーーーーーーぁぁぁ
と赤文字で祝福メールをいただきます。このポイント、半世紀師匠に教えていただいたのです。ホント、いつもいつも教えてもらってばっかりですみません。でもおかげさまでようやく釣れましたよー
宇和島へ行くようになったのは、アマダイが釣りたかったからなんです。でも釣れない。
次こそは、と挑戦しながらも、いつしかそこそこイトヨリ釣れたらそれでイイや、という気持ちに変わっていましたね。諦念、というんでしょうか。
それが遂に釣れてしまいました。かつてある人から「成功するには『続ける才能』がないとダメだ」という話を聞いたことがあります。続けててよかった。仕事に活かせてないけど。
アマダイが釣れたのが合図の様に、強い北西風が吹きだしました。
この時期、これしきの風でめげていては宇和島で釣りなぞ出来ないのですが、幸福感で一杯の僕はあっさり片付けを始めます。
さぁ帰るか。。。いやいやいや、まだ5時間しか釣ってませんがネ。
結局その日は風裏を探してあちこち移動したものの、まるでダメ。
明日に期待しながら元いた場所に戻ることとしました。
熊本で地震があったことを知ったのもこの頃です。
現地で寝る準備をしていると、後ろに一台のクルマが停まりました。
イカ釣りの人かなー、なんてのんきに構えていると、ひとりの若者が二台の三脚を抱えて脱兎のごとく波止へ走って行きます。
。。。あ。。。
あーあ、ボケーとしてたら先越されちゃったよ。
場所を変えるかどうかは、朝、起きた時の気分で決めましょう。
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翌朝、暗い内に起きだして、置かれた三脚の位置を確かめます。
昨日僕が釣っていた、まさに同じところにセットしてありました。
一瞬迷いましたが、今回僕は、この釣り場の全体像を掴むことを優先することに決めて、少し離れた場所に三脚をセットします。
さぁ釣りましょう
二本目を投げ終えた後、一本目をあおってみたら、、、重い!!
なんでしょか?ゴミ袋引っ掛けたような感触です。
暗い中をヨッコラショ、とぶり上げたのは、何とヌタウナギでした(怖)
これ、海外ではよく食べるんですよ。ただ海から上がってきたときは放出された粘液でスライムみたいになってますから、もうアナゴのヌルヌルのグチャグチャどころじゃありません。ドロドロのベチョベチョです。
場所取りの若者がクルマから降りてきて挨拶されます。
関西の有名なクラブの方で、昨日は僕も知っている某所で、暴風の中丸ボーズ、っつうか殆どアタリさえなかったそうで、随分と気の毒な事であります。
<過去の某所写真。雰囲気だけは満点。僕も〇ボでした>
さて、明るくなってきました。
さっそくドラグがジャーー!と回転します。
よーし、よーしと竿を立て、巻き取りにかかりますが、何このガッツンガッツンという引き。。。。あぁぁこれはヤツだ。。。。。
忘れてました。だって何故だか昨日はまったく、それこそ一匹もあたらなかったんです。
先端の若者もガンガンエソ釣ってはります。美味しいんだけど、やっぱり小骨の処理が大変なので、ちょっとね(^_^;)
しかしイトヨリすらあたりません。今日は昨日とは打って変わってポカポカ陽気なのですが、深夜は氷点下近くまで気温が下がりました。
水深のある所なので、あんまりそこは関係ないような。。。もしかして地震の影響?
まるで。。。昨日とは別の海になったみたいなのです。
同じように見えてはいるけれど、、、もしやこれがパラレルワールド?
知ってます。
サッパリ、というのはこういうことを言うんですね。
一生懸命打ち返しましたが、本日お持ち帰りはゼロ。
マムシが底をついたところで納竿としました。余った青イソメは青年に貰ってもらいました。折れずに釣ってね。
今日は本当にいい天気で、ぶらりと寄られた地元の方に色んな話を聞かせて貰いましたよ。
冒頭の話じゃないですが、ここで生活をされている方にとっては、ここが世俗なんだという、当たり前のことにも気付いた一日でありました。
<帰りの6時間流しっぱなし。Tom Pettyかっこいいなぁ>