「交通事故鑑定人になるには」の記事は今回で4本目である。
検索ワードの多くが「交通事故鑑定人になるには」かそれに類する単語だ。
それだけ鑑定人に対する興味が強いのであろう。
ところで、ここ数回「鑑定人になるには」という記事を書いた。
イシバシは絶望的なことを書いたり、楽観的なことを書いたり何なんだ!
とのお怒りはごもっともである。
ただ、私は業界のありのままを書いただけだ。
これが現実である。
ところで、私はどのようにして鑑定人になったのか・・・・・・
これについては、以前の記事に書いた。
「ビール券ロンド」 という記事である。
http://ameblo.jp/ishibashi-kantei/entry-12113548075.html
私の場合は、生計を維持できるようになるまで約10年を要した。
暗中模索で相当に回り道もしたと思う。
それでも私はラッキーな方だった。
道半ばにて鑑定人を諦めた人間は多数いたからである。
1990年代後半から2000年にかけて、ちょっとした鑑定人ブームがあった。
しかし、交通事故鑑定人を自称するものの中から逮捕者が出たことでこのブームは終焉した。
暗中模索に加え、自分以外の事情に由来する回り道も10年を要した要因である。
鑑定人ブームの経過については別の機会に書く。
さて、鑑定とは、好む好まざるとは別に争い事に関わることである。
鑑定書のエンドユーザーが裁判所である以上、この事実からは逃れられない。
本で読む知識はあくまでも表面的なことだ。
身の回りに潜むリスクに対する嗅覚までは書かれていないからである。
その点、体験者からの話ほど、役に立つものはない。
もし、本格的に鑑定人を志すのであれば、信頼のおける鑑定人に弟子入りすることが早道だ。
自らを売り込み、弟子にして貰えないような人間力であれば、そもそも鑑定人の素質はない。