話題の新NISAとイデコ。
やらないと取り残されるのでしょうか?
投資初心者の7つの疑問に答えます。
第一部〜イデコ
1)質問1、イデコとは?
イデコとは、ひと言でいうと、どういうものですか?
↓
【答え】
自分で掛ける国営の年金保険です。
掛け金は、自分で選んだ投資信託などで運用されます。
運用期間は、その人が60歳になるまでです。60歳以降に、一時金や年金などの形で受け取ることができます。
掛け金は、税金の控除ができるので、節税になります。
2)質問2、新NISAとは?
新NISAとはなんですか?
【答え】
国が運用益を非課税にすることによって、国民の資産運用を支援する制度です。
つみたて投資枠と成長投資枠の2つの投資枠があり、その年の運用益にかかる所得税を免除します。
これまであったNISAの制度を改良して、2024年から始まりました。
質問3、イデコと国民年金の違いは何ですか?
イデコと国民年金の違いは何ですか?
↓
【答え】
国民年金は、日本の国が国内外に投資して、運用します。運用とは、出来るだけ資産が増えるように努力することです。
イデコでは、国ではなく、自分で資産を増やす努力をしないといけません。
質問4、イデコと新NISAの違いは何ですか?
イデコと新NISAの違いは何ですか?
↓
【答え】
投資初心者が理解すべき重要な違いは、
2つあります。引出しと課税です。
(1)引き出し
イデコは、投資したおカネは60歳まで引き出せない。
スイッチング(投資先の変更)は可能。
新NISAは、一年間の限度額の中であれば、売却による換金は自由です。
(2)税金が掛かるタイミング。
イデコは、60歳以降の受取時に課税されます。一時金で受け取ればなら退職所得、年金として受け取れば雑所得となります。
新NISAは、その年の年間の限度額までは売却益が非課税。超えると課税されます。
質問5、イデコと新NISAはどちらがお得ですか?
イデコと新NISAはどちらがお得ですか?
↓
【答え】
どちらがお得かは、その人の収入、年齢(運用の期間)などによって異なります。
年収125万円で働く50歳会社員の主婦を例に考えてみましょう。なお、この人は退職金がないものとします。
この人が毎月1万円イデコを掛けたとします。
この場合、10年分の掛金が非課税になり、この分だけ得になります。
年間12万円、10年で120万円が節税の対象となります。所得税率は5%なので、10年で6万円の減税となります。同様に住民税10%なので、10年で12万円の減税です。
新NISAには、掛金が控除される制度はありません。掛金の控除の分だけ、イデコがお得と言えるでしょう。
ただし、イデコは受取時に課税されます。
毎年12万円をつみたて、年3%で10年運用したとします。計算すると、約137万円になります。
退職所得は年間40万円までは非課税なので10年の場合400万円以下は課税されません。
この人の場合は、イデコのほうがお得といえます。
個別の例は、税理士さんに相談が必要です。
質問6、イデコと新NISAはどちらから始めるべきですか?
イデコと新NISAはどちらから始めるべきですか??
↓
【答え】
老後資金である年金を補うという意味では、一般にイデコを優先させるべきでしょう。
御夫婦で主たる稼ぎ手の方がイデコをやっている場合は、新NISAから始めるのも1つの案です。
老後資金が主たる稼ぎ手の国民年金や厚生年金やイデコの老後資金で暮らしていける場合が、これに該当します。
質問7、スイッチングとは何ですか?
スイッチングとは何ですか?
↓
【答え】
スイッチングとは、イデコの保有資産の種類を変えることです。イデコで購入した資産Aから資産Bにスイッチングするということは、資産Aを売却し、売却して得た金額で資産Bを購入する事です。
イデコでは原則60歳まで資産を現金にすることができません。その間スイッチングらにより運用資産の入れ替えを行なう事ができます。
新NISAにはスイッチングという概念はありません。期間の制限なく、自由に売買できます。成長投資枠で年間240万円、つみたて投資枠で年間120万円までの投資に対する売却益が非課税となります。現金に戻すことも可能です。
まとめ
イデコと新NISAは、それぞれ目的が違います。
適正な投資額もひとりひとり違います。
自分にあったものから始めましょう。
第二部、 イデコの税金
パート労働者に立ちはだかる5つの壁について考えました。
100万円
103万円
106万円
130万円
150万円
(201万円)
税金の壁
住民税 43万円+55万円
(自治体により異なる)
所得税 48万円+55万円
配偶者特別控除 150万円〜201万円
社会保険
扶養(短時間労働) 106万円
扶養(フルタイム) 130万円
イデコ公式サイトのシミュレーターを使ってみました。
次回も、よろしくお願いいたします。
関連記事
※ここに書かれているのは、わいずオフィス代表FPの知見に基づく一般論です。例にあげている実際の金融商品の原稿作成時点のデータです。実際の投資で同様のリターンが得られることを一切保証しません。投資は、ご自身の判断に基づいて行って下さい。また、このブログでは特定の金融商品を推奨、勧誘することは一切ございません。
(ファイナンシャルプランナー、日本FP協会CFP認定者、介護職員向け実務者研修を修了)