新編・伊勢物語 第3697段 父親の戦傷の思ひ出 星原二郎第3697段 父親の戦傷の思ひ出 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和8年8月13日 筑紫の国は長崎市での 第64回原爆忌文芸大会の短歌の部の 作品集が届き その男の歌の 戦傷の 顎(あぎと)を父は 語るなく 逝かせし事を 今も悔いをり が、選者選にも互選の部にも見当たらず 悔し涙を流しけり。 この歌の心はその男の父親は 太平洋戦争に陸軍の戦車部隊に所属し 戦争末期に顎に大怪我を負ひ 信州の陸軍病院にて終戦を迎へしが 詳しき内容を聞かずに逝かせし事の 後悔の作なり。