第3264段 『相対性理論の敷衍による』14
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和7年5月22日
その男の所属する立春知立短歌会の
五年ごとに発行する合同歌集の今回版の
『池鯉鮒Ⅳ』に『相対性理論の敷衍による』と題した
連作45首を発表し評価を世に問ひけり。
その連作の第14首目は
成り年と 不成年とを 繰り返す
柿には柿の 言ひ分あらむ
或る植物学者曰く「植物の多くは独自のネットワークを持ち
果実の捕食者である、例へば熊、猿、鹿などの野生動物の数量を
コントロールしてゐると。
実に恐ろしきは食はれる一方的と
従来は考へられてゐた植物とぞ覚えての作なり。