新編・伊勢物語 第3139段 災難に遭ふ時の覚悟 星原二郎第3139段 災難に遭ふ時の覚悟 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和7年1月下旬の或る日 東南海トラフのもたらす巨大地震の来る 確率が高まりてゐるとの情報を耳にして 歌を 大地震(おほなゐ)も 神の意志にて 新しく 作り直せとの 神託ならむ と詠み、良寛和尚の遺したる言葉の 「災難に遭ふ時は遭ふが宜しく候」との諦観を思ひ出いけり。 避ける事の出来ぬ自然災害に対しての肯定感はさすがに 人生の達人とぞ覚えけり。