新編・伊勢物語 第3042段 秋晴れなればシーツを洗ひて 星原二郎第3042段 秋晴れなればシーツを洗ひて 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和6年10月中旬の或る日 やうやく暑さも収まり秋晴れなれば 夜具を洗濯し 歌を 敷妙を 洗ひて干せる ベランダに 秋まさやかの 光がそそぐ ※「敷妙」とは寝床に敷く布の事にて、シーツの事なり。 ※「まさやか」の「ま」は接頭語にて意は「明るく澄んでゐる」。 而して、夜は陽の匂ひをかぎ、その温かさに包まれて いと安く眠りに就きけり。