第2854段 連作『近江の国にて』其の拾壱 在原業平の伝承の終の地へ
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和6年の早春
念願の近江の国へと行き
滞在したる折の連作を
令和6年4月10日発行の
その男の所属する「桃の会」の機関紙である
桃の会たよりの56号に
『近江の国にて』と題し連作15首を発表し
評価を世に問ひけり。
その拾壱首目の作は
老いたれば 五輪五体は ままならず
山の斜へを 喘ぎ登るも
歌の心は高島市マキノ町在原に伝はる在原業平卿の
墓所への険しき山道を辿りたる時の作なり。