第2829段 連作『慣用句の歌』其の漆 爪の垢を煎じて飲む歌
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和6年2月5日付けの
立春知立短歌会の季刊発行の歌誌『立春』284号に
【慣用句の歌】と題し連作15首を発表し
評価を世に問ひけり。
その7首目の作は
思ひ遣りの 心に欠ける 吾なれば
汝が爪の垢 煎じて飲まな
「爪の垢を煎じて飲む」とは、優れたる人にあやかる気持ちを
言ふものにて、上の句の三句までは自分を卑下したる表現なり。
更に申せば「卑下も自慢の中(うち)」も慣用句の一つにて
よく言へば謙虚と言へるかも。。
否よやはり謙虚さには欠けるのかも。。