第2695段 言葉による魂の殺害を防止するための処置
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和5年10月12日の
立春知立短歌会の毎月開催の
月例歌会に次の歌
傷つけぬ ための寡黙を 押し通し
民話の世界に 残酷多し
を事前に提出し臨みけり。
歌の心はその立春知立短歌会の毎月開催の
8月例歌会の折に『秀歌鑑賞』として学びたる
名古屋市生まれの現代歌人協会理事長である
栗木京子氏の現代短歌の
「傷つかぬために多弁になるわれか
神話の世界に濡れぎぬ多し」
を本歌としたる本歌取りの作なり。
内容は多弁にて多くの人を傷つけてきたる過去を反省しての作。
下の句の意は、例へば代表的な民話の『遠野物語』にしても
殺し殺されの残酷なる話が多く
言葉による魂の殺害を避けむとの思ひなり。
而して歌会での評価は本歌取りである事を理解されず
低き得点にとどまりたれば無念なり。