新編・伊勢物語 第2681段 現代の若き歌人の作を読みて 星原二郎第2681段 現代の若き歌人の作を読みて 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和5年9月の下旬の或る日 或る短歌雑誌を読み 歌を 虚構ぞと 思へる歌の 多くして 若き歌人よ 事実を歌へ 一概に虚構の作品を否定するものにあらねども 心の真相に従はぬ歌の多き現状に苦言を呈しけり。 かかる事態が長く続けば 千年以上の歴史を持つ日本文学、否 日本の文化の中心に位置する和歌の伝統も 国民の多くからの支持を得られなくなる 危機感を強くいだきけり。