第2257段 水と安全は安きわが国
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和4年7月14日
立春知立短歌会の毎月開催の
月例歌会に次の歌
じゃぶじゃぶと 湯水を使ひ 洗ひゐる
安全と共に 安きわが国
を事前に提出し臨みけり。
歌の心は最近行きたる温泉施設での属目詠なり。
かってイザヤ・ベンダサン氏はその著書「ユダヤ人と日本人」の中で
「日本人は水と安全はタダと思ってゐる」と書き話題となりけり。
確かに温泉施設では無料では無いにしろ
ふんだんに湯水を使ひ身体を洗ひゐる周りの様子を見て
入浴もシャワーもままならないであらう
ウクライナの国民の現在を想像しての作なり。
而して、歌会での評価は立春知立短歌会に入会してより初の
参加者全員からの票を得たる作品がある中で
その男のこの作は最小の得点なでば
悔しき事、この上は無しとぞ覚えけり。