新編・伊勢物語 第2222段 死神の来訪を待たせる歌 星原二郎第2222段 死神の来訪を待たせる歌 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和4年5月の下旬の或る日 今までの人生を振り返り また今後の人生を思ひ まう一首、歌を 老いてなほ 行きたき処 数多(あまた)あらば 死神よ待て 行き終へて逝く 本家の伊勢物語の最終段は 「つひに行く 道とはかねて 聞きしかど 昨日今日とは 思はざりしよ」 を踏まへての作なり。