新編・伊勢物語 第2123段 毎朝の勤行 星原二郎第2123段 毎朝の勤行 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和4年2月の寒きある日の朝 いつもの勤行と仏壇の前に座し 歌を 寒けれど み祖起きませ 香を焚き 木魚叩きて 経を唱ふる 「経」とは彼の西遊記の玄奘三蔵法師が 漢語に訳せしと伝はる「般若波羅蜜多心経」 通称「般若心経」の事なり。