新編・伊勢物語 第2121段 熊本産の浅蜊の偽装 星原二郎第2121段 熊本産の浅蜊の偽装 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和4年2月の或る日 新聞にて浅蜊の偽装事件を知り 歌を 流通の 似而非(えせ)熊本産の 浅蜊をば 幾度と騙され 食ひしが悔しき と詠み、かつて東北地方のかなりの田舎町の スーパーマーケットに立ち寄りても 数多の《熊本産浅蜊》と表示があり 販売量に疑問を持ちしかば、薄々は偽装もありやと 想像せしが量の多さには驚きけり。 ※「似而非」とは劣ってゐる偽物の事なり。