第2097段 知識量の増減
昔、男ありけり。今も男あり。
その男 令和4年1月中旬の或る日
いつものやうにコロナ禍なれば自宅に籠り
午前中は歌の勉強にいそしみ
歌を
今日もまた 言葉新たに 三つ四つは
学びししかど 幾倍消える
と詠みけり。
若き日は砂地が水を吸ふが如くに記憶力には
自信がありしが、いまや忘れてゆく言葉の多さを嘆きけり。
そしてその最大の悲劇は【何を忘れたか】が思ひ出さないことなり。
【老化とは治療法の無い唯一の病気なり】と
言ひたるは何処のどなたかも忘れしが改めて頷きけり。