新編・伊勢物語 第2006段 成人したる男の自称 星原二郎第2006段 成人したる男の自称 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和3年10月中旬となり 或る男の歌集を読み 気になりたるは勿論、成人男なれども 自分を称して「僕」と表現に違和感を感じ 歌を 大人なれ 自分の事を 僕といふ 未熟男は 信じ難しも と詠み、昔風に申せば元服せし以降の 男の自称に「僕」はあらじとぞ覚えけり。