第1952段 何歳になりても無駄な努力をする人
昔、男ありけり。今も男あり。
その男 令和3年8月上旬
尾張の国は飛島村へと行き
江戸期の新田開発の干拓により
多くの魚介類の殺生の供養のため木村忠右衛門によって
建立されし一切経堂を訪ね
その後、日本で最も裕福なる村の飛島村の視察に
老人センター内にある飛島村温泉「ふれあい温泉」へと行き
遥か遠き御嶽山の伏流水の温泉にて
地下数千メートルより汲み揚げられてゐるナトリウム温泉を
楽しみ更衣室での或る老人を見やりて
歌を
僅かなる 髪をいたはり ドライヤー
当てゐる老いの 努力いぢらし
と詠み、男も女も何歳にならうとも
極めて無駄とも思へる努力をする動物なりと
改めて認識を深くし自らへの教訓とすべし
と 言ひ聞かせけり。