第1746段 小さき錠剤が転がりて
昔、男ありけり。今も男あり。
その男、令和3年1月10日の
刈谷市は東刈谷市民センターにて毎月開催の
千草会短歌会の新年歌会に
まう一首次の歌
錠剤の 小さき一つが 転がりて
見つけられねば 今日を訝(いぶか)る
を事前に提出し臨みけり。
歌の心はその男が朝夕の二回
服用の前立腺の予防薬の錠剤を
過ちて床に転がり落とし発見出来なかった
日の朝の「こいつぁ朝から 幸先が悪いわぃえ~」と
歌舞伎役者さながらに見栄を切り
吐きたる科白により生まれたる作なり。
而して、歌会での評価は薬を常用の老体多く
その方々より賛同を頂きしかど
多くの得点には結び付かず残念なり。