第1624段 船の形の浴槽
昔、男ありけり。今も男あり。
その男 令和2年9月の上旬
信州は安曇野にある
安曇野みさと温泉 ファインビュー室山へと行きけり。
その宿の自慢の松本平を見下ろす絶景の露天風呂を楽しみ
歌を
浴槽の 船の形は 穂高なる
安曇族の 御船祭りに拠ると
海の無き信濃にて船の形の山車とは
遠き世に北九州にゐた海人族の安曇族が
日本海を渡り千曲川を遡り辿り着きたるのがこの地にて
遠きご先祖様の記憶が船の形の山車となり
累々 受け継がれてこんにちに至り
安曇野の象徴なればその形の浴槽としたるものとぞ覚えけり。