新編・伊勢物語 第千六百段 万葉集二十巻を読破 星原二郎第千六百段 万葉集二十巻を読破 昔、男ありけり。今も男あり。 その男 令和二年八月のある日 新型コロナウイルスの感染を恐れ 籠城戦も長きに渡りたれば 自宅に籠もりて つひに万葉集全二十巻 四千五百余首を読み終へ 歌を コロナにて 万葉二十巻 読破せぬ 籠もりたればこそ 感謝を申す と詠み この事は世の中にて俗にいふ 「怪我の功名」とぞ覚えけり。