新編・伊勢物語 第千五百四十三段 林住の隠者の暮らし 星原二郎第千五百四十三段 林住の隠者の暮らし 昔、男ありけり。今も男あり。 その男 令和二年五月 緊急事態ほ解除されしかど 用心のため家に籠もりゐて 歌を 林住に あらねど隠者の 如き日日 それもよからむ 歌あれば足る と詠み 竹林の七賢者を理想とし その八人目の自覚を持ち 俗世間と関はり 極力 遠ざけりけり。