第千三百八十三段 その男がクリスマスのプレゼントと贈りたる物は
昔、男ありけり。今も男あり。
その男令和元年十二月の中旬
惚れたる女人ありければ
一足早くクリスマスの逢瀬を
楽しみけり。その折に
クリスマスのプレゼントとて贈りしは
先月、行きたる上州への旅の宿とて利用せし
磯部温泉は「舌切り雀の宿 磯部ガーデンホテル」
ならでは舌切り雀ゆかりの金銀財宝綾錦の出でし葛籠に
あやかりたる小物にて、歌を添へて贈りけり。
その歌とは
この小さき 雀の陶の 焼き物なれ
財布に入れれば お宝殖えむ
にて、使へば無くなる物に非ず
優しきお爺さんのいただきたる葛籠より
出でし金銀財宝綾錦と等しければ
その時、その女人 大いに喜びを表しけり。