新編・伊勢物語 第千三百八十段 村上の鮭 其の漆 星原二郎第千三百八十段 村上の鮭 其の漆 ベーリング海 アラスカ沖を 回遊し 育ちゆくとや 旅遥かなり 縄文より この地に人は 住み着きて 鮭を糧とし 雪の冬越ゆ 「イヨボヤ」と 村上にては 鮭をいふ イヨとは魚の 大和の古語ぞ その男の鮭に対する入れ込み様 ただなるものありとぞ覚ゆ。