新編・伊勢物語 第千三百二十五段 丸岡城の石葺の屋根瓦 星原二郎第千三百二十五段 丸岡城の石葺の屋根瓦 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和元年十月の上旬 越前の国は丸岡町のある 日本最古の天守閣を持つ 丸岡城へと行きけり。 丸岡城の天守閣へと登り越前の平野を見下ろし 珍しき石葺きの屋根瓦に触れ 歌を 丸岡城 石葺き瓦 重重く 風雪に耐へ 青空に映ゆ と詠み 屋根瓦の総重量は百トンを超へる 重さにて天守閣全体を支えてゐるとのことに驚き 先人の城造りの技に掛けたる職人の技術の高さに 感嘆の声を挙げけり。