第千三百五段 大和し美し 越中立山編
昔、男ありけり。今も男あり。
その男令和元年九月十五日発行の
立春知立短歌会の季刊誌の第268号に連作の
『大和し美し』の越中立山編は
白妙の 羽毛を纏ひ 厳寒の
雷鳥の親子 立山美し
雷鳥は日本アルプスの高山域に生息する
日本の天然記念物の鳥にして
古来より高き山の神の使ひと敬はれ
手厚く保護され来たれば
人間を恐れぬといへども
今や絶滅危惧種となりけり。
歌の心はその神々しき姿を
滅ぼしてはならぬ
との強き願ひをこめたる祈りの歌なり。