新編・伊勢物語 第千二百二段 未来の考古学のために 星原二郎第千二百二段 未来の考古学のために 昔、男ありけり。今も男あり。 その男 令和元年五月の或る日 プラスチックとビニール系のゴミの 海洋浮遊に心をいため 歌を 未来にも 考古学あらむ 現代の 我等は如何なる モノを遺すや と詠み 縄文時代の土器土偶が 発掘されその価値により国宝と 認定されたる事を思ふ時 未来の人々に対して恥を覚えけり。