新編・伊勢物語 第千百九十六段 川口と川尻の違ひ 星原二郎第千百九十六段 川口と川尻の違ひ 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、令和元年五月 三河湾に注ぐ矢作川の右岸に立ち 歌を 川口と 川尻といふ 姓ありき 海に注ぐは 口にや尻にや と詠み 改めて辞書を繙き 川口とは=川が海や湖に流れ込む所。河口。川尻。 川尻とは=①川下。下流。②川口 とあり、ますますこんがらがりけり。