第千百八十四段 平成最後の三月中旬に
昔、男ありけり。今も男あり。
その男 令和元年の五月五日
刈谷市東市民センターにて開催の
千草会の月例歌会に
次の歌
平成の 残る日わづか 顧みて
三十年間は 邯鄲の夢
を事前に提出し臨みけり。
創作時点は平成最後の年の三月の中旬にて
「邯鄲の夢」とは「邯鄲 一炊の夢」ともいひ
中国の故事の一つにして、その意は
「栄華が意のままになるとい不思議なる枕を借りて
或る男が寝たところ富貴を極めたが目覚めると
枕頭の黄梁がまだ煮えてないほどの短き間の夢であった」
と。
されども此の中国故事を知らざる会員からは
当然ながら評価はされず、低き得点にとどまれども
この作品は平成三十年年間を回顧しての
記念碑的作品なれば此れは此れにてよしと
頷きにけり。