新編・伊勢物語 第千百十五段 妙高の山の形 星原二郎第千百十五段 妙高の山の形 昔、男ありけり。今も男あり。 その男平成三十一年の二月 越後の国の妙高へと行き 歌を 「山」といふ 字の形なる 妙高の 白き山肌 雪晴れに映ゆ と詠み 極太の毛筆にて揮毫せし字の如き 山容を眺め続けけり。