新編・伊勢物語 第千三十七段 春の夜の老いの妄想 星原二郎第千三十七段 春の夜の老いの妄想 昔、男ありけり。今も男あり。 その男、平成三十年十一月二十五日 京都は与謝野町にて開催の 第7回蕪村顕彰全国俳句大会に 自由題の部に次の作品 春の夜や 老いの妄想 果て知らず を事前に提出し臨みけり。 しかして俳句大会での結果は 選に漏れ悔しき思ひをいだきけり。 句の心 その男、老いといひつつ 未だ老境には至らず 色欲・名誉欲・金銭欲 などなどを持ちてゐるとぞ覚ゆ。