新編・伊勢物語 第千十一段 日輪信仰 星原二郎第千十一段 日輪信仰 昔、男ありけり。今も男あり。 平成三十年も十月の下旬となりて 夜明けの日一日と遅くなりゆくを 感じ歌を いつ頃か 朝日に向かひ 祖母のごと 掌(てのひら)あはす 倣ひつきしよ と詠み その男の幼き頃、可愛いがられたる 祖母「かく」さんの毎朝の恒例の行事 合掌礼拝を真似る自分を発見し 日本人の魂の底流に流れつづける